2010年5月9日日曜日

ベースメントファクトリープロダクションの仕事術



以前オフィスをデザインさせて頂いた、web制作会社「ベースメントファクトリープロダクション」の代表北村健さんが本を出されました。

「現場のプロから学ぶWeb制作ワークフロー~ベースメントファクトリープロダクションの仕事術~」

北村さんは若いのにとても人格者で、本当に大きな考えの方でした。
オフィスデザインは本当にボスの会社や社員に対する考えが表れます。
そのことを強く実感させてもらった人でした。
「社員が働く場所を一番豊かにしてほしい」と一貫されていました。

本の中では、オフィスの写真や会社に対する北村さんの思い、色々な方との対談もあって、
仕事のフローだけでなく、そんな「北村さんらしさ」が感じられます。

S-OFFICE [office]












2年半まえにデザインしたオフィスのオーナーが本をだされました。

2007年、MS4Dのパートナーの時にデザインしたオフィスです。
WEB製作の会社で代表の北村さんの会社や社員に対する考え方に、打合せに行く度に感銘を受けていました。
また、自分のデザインは、柔らかいものや優しいものを自然に選択していることにも気づかせてもらったクライアントでした。
男性的で強くてカッコイイものを徹底的に選択した本当に男前なオフィスです。

私がデザインをし、伊藤くんが構造やコンセプトの構築をし、清水くんがプロマネをするという、MS4Dのパートナーでの役割も良かったように思います。

伊藤くんが書いたこのテキストも秀逸です。
多様さを確保する不均質な環境
オフィスの内装工事。もともとオフィスビルではない建物をオフィス用途としてコンバージョンする計画であり、予定調和的で均質なオフィスレイアウト計画は通用しない。
既存の空間を緻密に観察し、分析し、その中に少しずつ快適な場所を発見していくように計画が進められている。それは公園の中で日陰を見つけて佇んだり、程よい傾斜で昼寝をしたりするのに近い行為であろう。
そして、観察の過程で発見した空間の質を損なうことなく、機能的な要求に応えるために「プレートの挿入」という最小限の操作を行った。プレートは執務のための机となり、光の反射板となり、あるいは階段となり、オフィスとしての活動をサポートする。
元の空間が持つ不均質さ、多様さを損なうことなく、各々が自由に快適な空間を見つけることができ、創造力を刺激されるようなるような環境の実現を目指している。